女性化乳房症手術のクリニックを選ぶ際に知っておくとよいことをお伝えし、それを踏まえてクリニック選びに役立つお勧めの情報をお伝えします。
女性化乳房症を手術で改善することを考えた時、あるいはクリニックを選ぶ際にまずは知っておくとよいことをお伝えします。
手術のことを考える前に以下に該当するかどうかをまずチェックしましょう。
思春期では一時的に乳腺が膨らむことがよくあります。
その場合は1~2年くらい待ってみましょう。
除去に小さくなる可能性があります。
最近体重が増えてきたとともに胸が大きくなったということであれば、まずは痩せることを考えたほうが近道です。
胸筋の筋トレが胸の大きさを強調させます。
むしろそれによってより気になるようになった場合は筋トレのし過ぎをやめましょう。
一部の薬が胸を大きくしてしまうことがります。
ありがちなものは薄毛治療薬の内服と筋肉増強目的のアナボリックステロイドの投与です。
これらの原因を取り除くことを考えましょう。
ただし、完全に戻らないこともありますので、その場合には手術を検討することになります。
女性化乳房症は保険が適応されることがあります。
女性化乳房症は大きく真性女性化乳房症と偽性女性化乳房症にわけられ、保険が適応になるのは真性女性化乳房症です。
保険が適応になれば費用負担が軽く治療をけることができます。
女性化乳房症の手術は自費診療で受けることが多いです。
これには主に二つの背景があります。
一つは、日帰り手術が可能である症状の場合、局所麻酔や静脈麻酔で手術を行う場合、保険適応では採算が取れない可能性が高く、通常のクリニックでは運営が維持できないということが挙げられます。
そのため、多くのクリニックが自費診療を行っています。
もう一つは、女性化乳房症を改善するためには乳腺をとるだけでは改善が不十分で、胸全体を形成していく脂肪吸引が必要になることがたたあるためです。この脂肪吸引には保険が基本的に適応にならないため、自費診療で行うことになります。
これらの背景があるため、女性化乳房症は自費診療で行うことが多いわけです。
自費診療の場合、費用は医療機関単位で自由に決めることができますので、そこには費用の幅が出てきます。
女性化乳房症は基本的にほぼすべての手術が日帰りで可能です。
しかしながら、医療機関によっては入院手術が基本になっているところもあります。
どのような手術にも言えますが、女性化乳房症の手術にも術後の腫れや内出血などの経過期間、いわゆるダウンタイムがあります。
通常、手術を受けてから1週間後に抜糸があります。
内出血が出た場合は2~3週間程度赤紫や黄色が胸まわりに存在します。
力仕事などをされている場合には1週間程度何かしら制限があると考えたほうがよいです。
女性化乳房症の手術は主に乳腺切除、脂肪吸引を行います。
どちらかだけを行う場合と両方行う場合があります。
乳腺切除は乳輪の辺縁の皮膚を切開してそこから乳腺を取り出す手術です。
脂肪吸引は5mm前後の穴を皮膚に作りそこから胸全体あるいは一部の皮下脂肪を減らす手術です。
それぞれ全く別の手術になりますが、両方行う場合は通常同時に行います。
どの手術を受けるかによって経過と費用が変わってくることになります。
(当院では費用は変わりません。)
先に述べたように手術前に知っておくべきことを踏まえておすすめクリニックの選び方を考えていきましょう。
大切なことは手術をするうえであなたのために真剣に手術の適応について考えてもらえるかどうかということです。
以下におすすめのクリニック選びの考え方をお伝えします。
今のあなたの胸の状態が手術が必要であるかどうかという点はある程度ご自身で考える必要があります。
手術が必要かとうかという項目でお伝えしましたが、痩せてみても結局胸の膨らみは治らなかったなどの経験があれば、おそらく手術の適応になります。
また、原因となるものがあればその原因を取り除いたけれども改善が見られなかったということであればおそらく手術の適応になります。
そこの判断はご自身で行うことになります。
ただし、どのような症状でも治せるわけではありませんのでその点は診察で判断してもらうことになります。
特に、皮膚のゆるみ、たるみによる膨らみ感は治療をしても難しいことがあります。
次に考えることは、いくつかの医療機関を検討したときに保険診療と自費診療があるという点です。
現状として女性化乳房症手術の保険診療機関は少ないという点と保険の範囲内での治療の提案になります。
日本では保険診療と自費診療を同時におこなう混合診療は認められていません。
乳腺切除を保険で行って脂肪吸引を自費で行うことはできません。
混合診療が認められていない根本的な理由に立ち返りますと、本来保険でできる女性化乳房症手術に不要な自費診療をくっつけるという医療を受けないようにご自身を守るという表現もできます。
医療機関側からするとそういった制約の中で医療を行うよりも目の前の方の女性化乳房症の状態に合わせてベストな提案をしたいという意味で自費診療のみを行うことが多いということになります。
保険診療機関で女性化乳房症手術の相談をした場合は、「あなたの症状は保険は効きません。自費になります。」「病気ではないので直す必要はありません。」という返答になることも珍しくありません。
自費で費用を受ける場合には、自身の予算に合わせて考える必要があります。
実際には自身の予算というよりは相場を知ることがまずは最初になります。
概ね上記くらいで見積もられることが多いでしょう。
乳腺切除のみを受けるのか、脂肪吸引のみを受けるのか、または両方を受けるのかによって費用がかなり変わってきますのでその点を踏まえてクリニックを選ぶようにしましょう。
ただし、ご自身で手術内容を決めれるものではありませんので、実際には診察をしてもらってからの手術方法のご提案になります。
当院の場合は乳腺切除および脂肪吸引を同時に行っても費用は一律になります。
女性化乳房症の一部の医療機関では入院が必要な場合があります。
主には大学病院など大きな保険医療機関病院では入院が必要になることが多いようです。
また、例外的に皮膚のたるみを大きく切り取っていく手術が必要な場合には入院ができる施設が必要なこともあります。
場合によっては輸血なども考慮するする必要がある症状もありえるのです。
通常、このような症状は女性化乳房症というよりは急激な痩せに伴う大きな皮膚あまりであり、たるみとり手術の範疇になります。
女性化乳房症の手術は形成外科、美容外科手術の一部ですが、ややマイノリティな手術です。
脂肪吸引一つをとってもお腹や足、二の腕などの脂肪吸引は全国で頻繁に行われますが、胸の脂肪吸引となるとかなり限られてきます。
また、乳腺切除術はいわゆる腫瘍切除と同等の手術経験が必要になります。
また、乳輪の血行を意識した手術を行う必要など、特異的な点もあります。
したがって女性化乳房症の手術を総合的に行える医療機関は現時点ではある程度限られてくると言えます。
担当の医師が女性化乳房症手術の実績がどの程度ありそうかなどの専門性も確認しておくとよいでしょう。
女性化乳房症手術のクリニックを選ぶ際に役立つ情報をお伝えしました。
生活環境や症状による手術方法の違い、費用など様々な観点で治療を検討する必要があります。
ご存じでなかった点などありましたら、それらの知識を取り入れてご自身にあったクリニックを選ぶ上での参考にしていただければ幸いです。
当院の女性化乳房の診療についてここでまとめてお伝えします。
診察ではかならず触診をさせていただきます。
超音波を当てていた時期もありますが、触診でほとんどの状態を推測できますため、それに必要な治療をお伝えします。
当院では保険が適応になりません。
すべて自費診療になります。
治療費は乳腺切除+脂肪吸引で55万円(税込み)となります。
そのほか、術前検査採血代(1.1万円)と点滴麻酔代(2.2万円)がかかります。
サポーターを当院で用意する場合は別途2.2万円となります。
入院は必要ありません。
すべて日帰り手術となります。
形成外科専門医として10年以上前から女性化乳房手術を継続的行っております。
プラストクリニックのホームページにお越しいただき、ありがとうございます。
ご不明・ご不安な点がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。