「女性化乳房症の手術を受けたいのですが、保険は効きますか?」
というお問い合わせがありますので、ここで女性化乳房症に保険が適応されるかについてお伝えします。
女性化乳房症の状態によっては保険が適応されます。
女性化乳房症の状態は原因によって真性女性化乳房(しんせいじょせいかにゅうぼう)と偽性女性化乳房(ぎせいじょせいかにゅうぼう)に分けられます。
簡単に説明しますと、
真性女性化乳房症:乳腺が大きく膨らんだ状態
偽性女性化乳房症:皮下脂肪により胸が膨らんだ状態
を指します。
このうち、真性女性化乳房症の場合は健康保険の対象疾患として治療を受けれる可能性があります。
保険が適応になる場合、
摘出乳腺が長径5センチメートル未満であれば31,900円の3割負担
摘出乳腺が長径5センチメートル以上であれば67,300円の3割負担
となります。
当たり前の話にはなりますが、保険が適応になるためには保険医療機関で治療を受ける必要がります。
また、保険医療機関であればどのような症状でも治療をしていただけるとは限らず、診察医の判断になります。
当院に女性化乳房症でご相談に来られる方の中で、以前に病気ではないのでということで保険医療機関での治療をお断りされた方はかなり多いです。
保険医療機関を受診したものの健康保険が適応にならないパターンはいくつかあります。
胸が膨らんできたことを気にして保険医療機関を受診した際に真性女性化乳房症ではないと判断された場合は健康保険が適応となりません。
女性化乳房症の手術はよりよい胸の形を作ろうとすると脂肪吸引の併用が望ましいことが多々あります。
その場合には保険適応になりません。
厳密には、保険医療機関が脂肪吸引費用をいただかなくて、保険適応の範囲内で上記に示した費用のみをいただいて乳腺切除および脂肪吸引を行うことはできますが、医療機関は間違いなく赤字経営になりますので、通常は保険適応はあり得ません。
また、乳腺切除のみを保険で行って、脂肪吸引を自費診療で同時に行うことは混合診療として禁止されています。
真性女性化乳房症に対する乳腺切除を保険診療で受け、その診療が終了したのちに、胸の形成目的に自費診療で脂肪吸引を受けることはできますが、通常は同時に行うことが多いです。
保険医療機関で手術を受ける場合、以下のことを確認されるとよいです。
入院が必要になることがあります。
症状によることもありますが、女性化乳房症の手術は入院が前提という医療機関もあります。
自費診療クリニックのほとんどは入院が必要ありませんので、確認が必要です。
全身麻酔での治療になることがあります。
自費診療クリニックの場合はよほどの大きな症状以外は基本的には全身麻酔はおこないません。
女性化乳房症に保険が適応されるかどうかについてお伝えしました。
また、適応されない場合とはどのようなときかという点もお伝えしました。
胸のしこりが気になって医療機関を受診される場合の参考にしていただければ幸いです。
当院は保険医療機関ではないため、完全自費診療で行っております。
プラストクリニックのホームページにお越しいただき、ありがとうございます。
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