小鼻の付け根(鼻翼基部 びよくきぶ)の食い込みが強い方にはシリコンプロテーゼの挿入が適応となります。
ここでは鼻翼基部プロテーゼ(貴族手術)についてお伝えします。
鼻先の左右の膨らんでいる部分を小鼻(鼻翼 びよく)と言います。
その小鼻の付け根部分を鼻翼基部(びよくきぶ)といいます。
小鼻の付け根の食い込みを改善することは意外に難しく、よくある方法ではヒアルロン酸などの注入によって浅くする方法です。
ただし、ヒアルロン酸は液体である以上どうしても効果に限界があります。
もう一つの方法はプロテーゼを挿入することによって浅くす方法です。
プロテーゼで浅くする場合は小鼻が乗っている土台(付け根部分)を持ち上げて浅くすることになります。
鼻翼基部プロテーゼ挿入術は小鼻の付け根の下にプロテーゼを挿入します。
鼻翼基部の骨格に合うようにプロテーゼを加工、準備しておきます。
プロテーゼは生体に適合するシリコンを使用します。
挿入は口腔内または鼻腔内より行います。
当院ではほとんどの場合口腔内から行います。
麻酔は局所麻酔および静脈麻酔(点滴麻酔)を併用します。
口腔内の傷は溶ける糸で縫合しますので抜糸は必要ありません。(希望があれば術後2週間以降に行います。)
鼻翼基部プロテーゼは韓国では貴族手術と呼ばれています。
小鼻の付け根がギュッと食い込んでいる方のその食い込みを緩和します。
食い込みの程度や皮下組織の厚み、骨格などにより、完全になくならないこともあります。
小鼻の横のへこみを浅くします。
小鼻の横のへこみはほうれい線の上の方に相当します。
骨格の要素で幼少のころからすでに食い込んでいる方も多数います。
鼻の中心とした顔の真ん中付近が奥まっている状態を緩和します。
状態によっては鼻柱基部プロテーゼを併用するとより効果的なこともあります。
(ただし、違和感もそれなりにあるためまずは鼻翼基部プロテーゼのみをお勧めします。)
鼻翼基部プロテーゼを口腔内から挿入した場合、手術直後から上唇付近が腫れています。
このはれは主に麻酔による腫れです。
手術直後は局所麻酔が効いていいるため痛みはありませんが、余計に腫れぼったく感じます。
当日の夜くらいからはプロテーゼ挿入部位とその周辺が腫れてきます。
強い腫れが3~4日間程度あります。
手術後1週間くらいで主な腫れは落ち着きますが、まだ2~3割程度の腫れは残っています。
ある程度の形が評価できるようになるには2週間程度は必要です。
麻酔が切れてくるとプロテーゼを挿入した付近にじんじんした痛みが出てきます。
痛みは3日間程度はどの方にも出ます。
痛みと同時に唇の感覚の違和感を感じます。
この違和感は腫れや痛みが引いた後も続きます。
2週間程度すると手術後間もない時よりはかなり和らぎますが、まだ唇の感覚の鈍さや口を広げた時の違和感などは続きます。
感覚の鈍さが改善するには3か月以降となります。
口を広げた時の違和感は術後1か月程度すると慣れてきます。
形を評価できるようになるにはおおむね3か月程度を要します。
術後1か月ていどでもある程度わかりますが、まだむくみが存在しています。
鼻の横にプロテーゼが入るため、口を大きくあけたり笑った時などに違和感を感じることがあります。
特に手術をして間もない時は違和感を感じやすいですが、術後1か月くらいすると慣れてくることが多いです。
人によっては数か月以上感じることもあり得ます。
プロテーゼを挿入すると挿入部位およびその周辺や上唇の感覚が鈍くなります。
通常3~4か月くらいするとほとんど気にならなくなりますが完全になくならない可能性もあります。
手術後は上唇を上に上げづらくなります。
腫れが引くとある程度落ち着きますが、数か月かかることもあります。
口の中で舌を歯茎に滑らせるとプロテーゼの辺縁を触れることがあります。
どうしても気になる場合には位置をずらすなどの処置が必要になります。
鼻の穴に指を突っ込むとプロテーゼを触れることがります。
特に問題ありませんが、そういうものだということを知っておくと安心です。
小鼻の横の食い込みが浅くなるぶん、小鼻の付け根が前にでてきます。
その結果、小鼻が広がったように感じる可能性があります。
もともと骨格や皮下脂肪の厚みにもよりますが、小鼻の食い込みやその横の影は完全にはなくならないことが多いです。
あくまでも浅くなると考える方が無難です。
ほとんどの人はもともと左右差があります。
できるだけ左右差をなくすように左右それぞれプロテーゼを加工しますが、限界があることも事実です。
片方は完全に影がなくなるけれども片方はなくならないなどあります。
細菌感染が起きてしまう可能性があります。
万が一起きた場合には抗生剤の継続投与やプロテーゼの抜去が必要になります。
手術後にプロテーゼを挿入したところに血液がたまる可能性があります。
強く出た場合には血腫除去の処置をすることが可能性として考えられます。
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治療に用いる医薬品および危機は当院の医師の判断の元、個人輸入手続きをおこなったものです。
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